こういった疑問を解消します。
本記事の内容
・日本人は現金保有が好きすぎる
・20代におすすめの資産ポートフォリオ
執筆している僕は、現役の証券マン。自身の投資歴は5年ほど。
業界の最前線で働いているので、最新情報やウラ情報も提供します。
本記事の目次
■現金だけの保有に潜む「3つのリスク」
僕は日頃、証券マンとして投資をする人を探して営業しています。
拒否されることも多いですが、その断り文句の中で最も多いのが
というもの。
はっきり言いますが、【現金=安全】は間違いです。
もう少し正確に言うと、資産における現金の比率が高すぎるのはキケンです。
「現金保有に潜んでいるリスク」としては、
②為替の変動
③手数料でマイナス
といったものがあります。
●現金保有のリスク①インフレ
現金の最大のリスクは「インフレ」です。
モノの値段(物価)が上がることです。
逆に、物価が下がることをデフレと言います。
物価が上がると、100円で買えたものが120円出さないと買えなくなるイメージ。
裏を返せば、インフレとはお金の価値が下がっていることだと言えます。
お金の価値が下がるのですから、現金保有は損。
金額自体は変化しなくても、買えるものが少なくなるのですから。
そして、
というのが僕の予想です。
なぜなら、政府がインフレを進めようと頑張っているから。
特に日本はインフレを進めるのに苦労していますが、政府が積極的にインフレ政策を行なっているので、長期的にはインフレが進む可能性が高いです。
経済にとっては、徐々に物価が上がる「ゆるいインフレ」が最高とされているので、各国政府は「ゆるいインフレ」を目指します。
日本もアメリカも、「インフレ率2%」を目安としています。
インフレに備えて、現金だけではなく株や不動産などの資産を保有しておくことが大切です。
●現金保有のリスク②為替の変動
「為替の変動」も、現金がモロに受けるリスクです。
結論から言うと、
・「円高」 → 現金(円)保有は得
となります。
「円安」は円の価値が下がることですから、現金(円)を持っている人は損をします。
と思うかもしれませんが、実は関係あります。
輸入品が値上がりするからです。
円の価値が下がっているときは、海外からの品物を買うためにより多くの現金(円)を払わなければなりません。
生活する上で輸入品は必ず使いますので、為替の変動も大きなリスクですね。
●現金保有のリスク③手数料でマイナス
現金保有のリスク3つめは、「手数料」です。
具体的には、ATMからの入出金や送金の手数料です。
意外と高いので、コンビニでお金を下ろすのはちょっと嫌ですね。
今の銀行の利子は「0.002%」でして、100万円預けても1年で20円にしかならないので、実は1回ATMを使うだけでマイナスです。
預けている自分のお金を引き出すだけで損をするなんて馬鹿らしいですよね。
以上、現金保有のリスクを3つ紹介しましたが、もちろん生活のために最低限の現金は必要です。
伝えたいことは
ということです。
投資の必要性やメリットについて以下の記事で詳細にまとめましたので、ご覧ください。
>>>【今すぐやるべき】投資が必要である5つの理由【お金の心配を0にする】
■日本人は現金保有が好きすぎる
子供の頃、もらったお小遣いを親に預けて強制的に貯金させられませんでしたか?
「貯蓄=良いこと」という考えが定着しているからです。
これを読んでいる人の中にも
という人が多いと思います。
実際に日本人がどのくらい貯蓄が好きなのか、アメリカ人と比較するとよくわかります。
資産全体のうち貯蓄・投資の割合
・日本人 貯蓄 → 50%
投資 → 15%
・アメリカ人 貯蓄 → 15%
投資 → 50%
(参考)金融庁「人生100年時代における資産形成」より
貯蓄と投資の割合は日本とアメリカで真逆なんですね。
●日本人は貧乏、アメリカ人は裕福
貯蓄と投資の割合のおかげで、日本人とアメリカ人の資産には大きな差ができています。
・日本人 → 1.4倍
・アメリカ人 → 2.7倍
(参考)金融庁「人生100年時代における資産形成」より
ここ20年間で、日本人の資産はほぼ増えていないのに、アメリカ人の資産は3倍弱になっているんです。
さまざまな要因がありますが、「貯蓄と投資の割合」が大きく影響しているのは間違いないですね。
投資の必要性がなんとなくわかっていただけたでしょうか。
日本人とアメリカ人の資産に大きな差がある背景は、以下の記事で詳しく説明しました。
>>>【比較】「貯蓄好き日本人」VS「投資好きアメリカ人」【悲しい結果】
■20代におすすめの資産ポートフォリオ
資産形成をする上で、「ポートフォリオ」を考えることが大切です。
「資産の内訳」のこと。
「どのくらいを投資に回して、どのくらいを貯金しておくか」みたいなイメージでOK。
●資産は「分散」させることが基本
「余った分は全て貯金」という人が多いですが、資産は「分散」させることが基本です。
投資の格言に
というものがあります。
「もしカゴを落としたら卵が全て割れてしまうので、分散させましょう。」という意味。
資産が現金100%だと、上で紹介したリスクによって大きく損をしてしまう可能性もありますので、分散が基本だということを覚えてください。
●まずは資産の10%を「投資」してみましょう
資産を分散させるといっても何をすればいいかピンと来ないですよね。
ですので、まずは
「10%」という数字は、僕が証券営業をする中で、投資を最初にやる人が抵抗なく出せる金額だと判断したものです。
将来的には、アメリカ人と同じで資産の50%を投資するくらいがいいと思いますが、最初は少しずつでOK。
ちなみに僕は、【貯金:投資=1:9】くらいです。真似はしなくていいですが。
「何にどんなふうに投資をすべきか」については以下の記事で具体的に説明しました。
>>>【少額OK】初心者におすすめの失敗しない投資法【証券マンが解説】(準備中)
■まとめ
では記事の内容をまとめます。
①インフレ
②為替の変動
③手数料
・日本人はアメリカ人と比べて「貯蓄大好き&投資嫌い」で、資産の差は大きく広がりました。
・資産形成のために、まずは貯金の10%から投資をしてみましょう。
以上のような内容をお伝えしました。
資産形成をすることで老後資金の対策にもなります。
最後に、必要な老後資金や準備の方法を説明した記事を貼っておくので、ご覧ください。
>>>【将来不安】老後資金はいくらあれば安心か?【3000万円は必要】