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【覚えることは3つだけ】金融政策とは?超わかりやすく説明しました

投稿日:2020年8月23日 更新日:

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【覚えることは3つだけ】金融政策とは?超わかりやすく説明しました
金融政策って聞いたことはあるけど、結局なんですか?ネットで調べても難しいことばっかり書いてあって分からないし。わかりやすく教えてください。





こんな疑問に答えます。




本記事では、金融政策とは?という疑問に対して、超わかりやすく説明します。

金融政策って言葉は難しそうだけど、全然そんなことありません。

完全な初心者でもわかるようにしているので、安心してください。




これを書いている僕は、証券マンです。

社会人として最低限知っておくべき金融知識を発信しているので、「金融のこと全く知らないな」という人はぜひ他の記事もご覧ください。




本記事の目次

■金融政策とは?わかりやすく解説【初級編】

■金融政策とは?わかりやすく解説【初級編】


さっそく、金融政策とは何か?というお話をしていきます。

なんとなく理解できればOKという人は、この初級編だけ読んでくれれば大丈夫です。

ではいきましょう。




金融政策とは、①『誰が』②『なんのために』③『どんなことを』するものなのか。これを理解しましょう。

ぶっちゃけ、これらを知っているだけで脱金融初心者です。




まずは、①『誰が』について。

これは、日本銀行です。金融政策を行う主体は日銀。覚えましたか?




次は、②『なんのために』について。

これは、物価を安定させるためです。

物価が上がりすぎたり(インフレ)、下がりすぎたり(デフレ)すると良くないんですね。ここらへんは別記事で扱いますので、とりあえず今は「物価は安定している方が良いのだ」と覚えておいてください。




最後は、③『どんなことを』について。

金融政策において日銀は、世の中に出回っているお金の量(マネーストック)を調整します。

お金がたくさんありすぎると、お金の価値が下がります。お金の価値が下がるということは、物価が上がるということ。逆にお金が少なすぎると、物価は下がってしまいます。

物価は安定している方が良かったので、日銀はお金の量を調整して物価を安定させようとします。




以上をまとめると、金融政策とは、【①日本銀行が②物価を安定させるために③お金の量を調整する】というものです。

これを丸暗記しちゃってください。

なんとなくの理解で良い人はここでページを閉じて大丈夫です。




以下では、③お金の量を調節する具体的な方法についてお話ししていきます。

別に難しくはないです。せっかくなので、時間に余裕のある人は読んでいってください。




■金融政策は3種類だけ【中級編】

■金融政策は3種類だけ【中級編】


上で書きましたが、ここではお金の量を調節する具体的な方法について説明していきます。

見出しの通り、3種類だけしかないので、さらっと覚えられると思いますよ。



●金融政策①公定歩合の操作


1つめの方法は、公定歩合の操作です。

公定歩合というのは、日銀が民間の金融機関に対してお金を貸すときの利息(金利)のことです。

民間の銀行も企業にお金を貸す(融資)時には利息を要求しますが、利息を何%くらいにするかは公定歩合が1つの基準になります。




公定歩合を下げれば、利息が安くなります。

そうなれば、お金を借りる人は気軽に借金ができるようになります。利息が安ければそんなに負担にはなりませんからね。

つまり、銀行からお金を借りる人が多くなって、世の中のお金の量が増えるというわけです。




世の中のお金の量が多すぎてインフレ気味なら、日銀は公定歩合を上げて、お金の量を減らそうとします。

一方でお金の量が少なすぎてデフレ気味なら、日銀は公定歩合を下げて、お金の量を増やそうとします。

これが、金融政策の1つめの方法です。




●金融政策②公開市場操作


2つめの方法は、公開市場操作と呼ばれるものです。

名前からしてよくわかりませんが、かなり単純です。




公開市場操作というのは、日銀が債券の売買をすることです。

例えば、世の中のお金の量が少ないので増やしたいとき。こういう時、日銀は債券を買いまくってお金を世の中に供給します。債券を買うので「買いオペ」と呼ばれます。

一方、世の中のお金が多すぎるから減らしたいとき。日銀は債券を売りまくって世の中からお金を吸い上げていきます。債券を売るので「売りオペ」と呼ばれます。




これが公開市場操作です。

簡単に言えば、債券を買ったり売ったりして、世の中のお金を増やしたり減らしたりすること。

現在では、この公開市場操作がもっともポピュラーな金融政策の方法なので、しっかり覚えておいてください。




●金融政策③支払準備率操作


最後の方法は、支払準備率操作。

これは効果が小さく、そこまで重要ではないのでさらっと理解すればOK。




三菱UFJ銀行などの民間の銀行は、ある一定の金額を日銀に預けなくてはいけない決まりがあります。

どのくらいのお金を預ければいいのか、というのが支払準備率。

この支払準備率を上げたり下げたりするのが支払準備率操作です。




例えば、世の中のお金の量が多すぎるので減らしたいとき。日銀は三菱UFJ銀行に対して「預けてるお金の量をもっと増やして!」と指示を出して、お金を吸い上げていきます。

逆に、世の中のお金の量が少ないから増やしたいとき。日銀は「こんなに預けなくていいよ!」と言って世の中にお金が流れていくようにするわけです。

これが支払準備率操作。





以上、3つの方法をお伝えしました。

金融政策はこの3つだけで、他にはないのでこれだけ覚えておけば完璧です。




金融政策を学んでいくと日銀というワードがたくさん出てきますが、日銀については誰もが小学生や中学生のときに学んでいるはずなんですよね。

ただ、ほとんどの人が覚えてないと思います笑

というわけで、金融政策のついでに日銀についてもう1度学んで、この記事を終わりにしたいと思います。




■金融政策のついでに日銀のことをもう1度勉強しましょう

■金融政策のついでに日銀のことをもう1度勉強しましょう


では、最後に日銀について基本的なことを学んでいきます。

ここはメインではないので、さらっと説明していきますね。



●日銀の役割①発券銀行


基本的に、日銀の役割は大きく分けると3つです。

その1つが、『発券銀行』としての役割。




あなたの財布にはお札は全て日本銀行が製造しています。(お札が入っていない人もいるかもしれませんが笑)

手元にお札がある人は見てみて欲しいんですが、お札には「日本銀行券」という文字が印刷されているはずです。

お札の正式名称は「日本銀行券」なんですね。




ここで、ちょっと余談。

お札を作っているのは日本銀行なのですが、硬貨(10円玉など)を作っているのはどこでしょうか。

正解は日本政府です。

お札は日銀。硬貨は政府。発行元が違うのは面白いですね。




●日銀の役割②政府の銀行


日銀の役割の2つめは『政府の銀行』としての役割。

社会保険料や年金、公務員の給料など、政府が扱うお金は日銀が管理しています。

だから政府の銀行と呼ばれるのですね。




ちなみに、日銀が直接的に社会保険料を集めたりするわけではありません。

民間の金融機関に委託するという形を取っているので、私たちが保険料を納める時は家の近くの銀行で大丈夫。




●日銀の役割③銀行の銀行


最後は、『銀行の銀行』としての役割。




こんな場面を想像してください。

あなたが持っている三菱UFJ銀行の口座から、Aさんのみずほ銀行の口座にお金を振り込みたい。

こういう時、実際に三菱UFJ銀行の現金をみずほ銀行に運ぶわけではないんです。そんなことしたら、めちゃめんどくさいですし。




ここで日銀が登場。

UFJもみずほも、日銀に口座を作っています。

UFJからみずほにお金が振り込まれると、日銀にあるUFJの口座残高が減って、みずほの口座残高が増えるという仕組みです。

実際に現金を運ぶことなく、送金が完了しますね。




これが銀行の銀行としての役割。他の銀行に送金する時には、日銀が仲介しているのです。こう考えると、ちょっと身近に感じられませんか?

以上、日銀の3つの役割について簡単にまとめました。





金融政策や日銀については理解できたでしょうか?

最後に、こんな感じの基礎的な金融知識を網羅したい人に超おすすめな本があるので紹介しておきます。



改訂新版 藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義 (光文社新書)





今回はここまで。

ありがとうございました。

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