こういった疑問に答えます。
本記事の内容
・投資で確定申告をするときの3つの手順
・投資が会社や家族にバレるのを防ぐポイント
執筆している僕は、現役の証券マン。大学生から投資をしています。
業界の最前線で働いているので、最新情報やウラ情報も提供します。
本記事の目次
■投資で確定申告は必要ない【申告して得する場合あり】
●投資で確定申告は不要【税金は自動で引かれる】
基本的に、投資で確定申告をする必要はありません。
証券会社が自動で税金を納めてくれるからです。
投資で利益が出ると、利益の約20%が税金として自動で差し引かれます。これを源泉徴収と呼びます。
例えば、10万円儲かったとしても手元に残るのは8万円。株を売ったときに「思ったより売却代金が少ないな」と感じたことがあるかもしれませんが、それは税金が引かれているからです。
ということで、投資で確定申告をする必要はありません。
※すごく例外的なパターンで、一般口座を使っている人は確定申告が必要。一般口座は自分で納税する必要のある方法で、個人事業主の人がよく使っています。
●投資で確定申告をした方が得する場合は2つ
投資で確定申告をする義務はないのですが、確定申告をした方が得をするケースもあります。それが以下の2つの場合。
・大きく損失が出た
複数の証券会社で取引をしている
2社以上の証券会社を使っている人は、損益通算ができる場合があります。
・A社の利益100万円に対して、20万円が税金として引かれます。
・ですが、B社で損が出ているので、A社の利益100万円とB社の損100万円を通算して、利益0円とすることが可能。
・利益が0円なら税金はかからないので、一度引かれた20万円が返ってきます。
(※損益通算できるのは同一年内)
↑のように利益と損失を通算するためには、確定申告をする必要があります。人によっては、結構な金額が返ってくるので、複数の証券会社を使っている人は申告をしましょう。
大きく損失が出た
大きく損失が出た年にも確定申告をした方がいいです。投資には、過去3年間の損失を繰り越せる制度があるからです。
・2020年に30万円の利益が出た。
・2021年に30万円の利益が出た。
・2022年に40万円の利益が出た。
・2020〜2022年で100万円の利益なので、引かれる税金は20万円。
・ですが、2019年の損失100万円と通算すると利益は0円になり、税金20万円は返ってきます。
↑のように損失を繰り越すことができます。
注意点としては、繰り越しの期間は3年間だけということ。2019年の損失は2022年までしか適用されません。
また、毎年確定申告が必要です。上の例だと、損失が出た2019年に確定申告をしておかないと、2020年に申告しても税金は戻ってこないです。なので、損失が出た年に確定申告をしましょう。
■投資で確定申告をするときの3つの手順
①事前の準備
・印鑑
・特定口座年間取引報告書
・源泉徴収票(会社からもらえる)
・マイナンバーカード(通知カードやマイナンバー付き住民票でも可
以上の4つを用意しましょう。
特定口座年間取引報告書は1月ころに証券会社から郵送されます。最近はネット上で見るだけのところもあるので、ネットから印刷できるかも確認しましょう。
②書類の作成
国税庁のHPに国税庁 確定申告書等作成コーナーがあり、ここから入力をすると簡単に書類の作成が完了します。
案内に従って数値を入力するだけ。30分もかからずに終わります。
③郵送で提出する
②の書類を印刷し、特定口座年間取引報告書・源泉徴収票と一緒に郵送すれば完了。これだけで終わりです。
「確定申告はすごいめんどくさそう」と思われがちですが、意外と簡単に終わります。以前は手続きが複雑だったので、苦情が多かったみたいですね。
■投資が会社や家族にバレるのを防ぐポイント
●投資が会社にバレることはない
投資は副業ではないですが、投資をしていることが周囲にバレたくない人も多いですね。
そんな人に朗報。投資をしていることは会社にバレません。
会社にバレるとすれば、住民税が収入よりも高いことが発覚するという場合。ただ、投資で出た利益は証券会社が自動で納めてくれるので、会社にバレることはないです。
1つだけ注意点。自分で確定申告をする場合、住民税の納税方法で「特別徴収」と「普通徴収」があります。「特別徴収」を選ぶと、会社にバレますので「普通徴収」を選びましょう。
●投資を同居の家族に隠すのは難しいかも
家族に内緒で投資をしたいという人もいると思います。
ですが、同居している家族に隠すのは難しいかもしれません。
なぜかというと、書類が届いてしまうからです。
証券会社で口座開設をすると、必ず書類が届きます。法律上、交付しないといけない書類もありますし、正しい住所に住んでいるか確認する意味もあります。
さらに、株を保有していると、株主優待や配当金の通知書も届きます。
電子化が進んで書類のやりとりは減っていますが、どうしても必要な場合も出てきてしまうんですね。僕が勤務する証券会社にも、「家族にバレたくない」という相談が来ますが、実際にバレずに取引できている人を見たことがありません。
家族には正直に話した方が良さそうですよ。
ということで、確定申告についてお話ししてきました。
なんにしても、利益が出ないことには税金の話なんて意味がありません。
税金のことで悩めるくらい、投資で儲けましょう。
具体的な方法は【暴露】なぜ投資家は日本ではなくアメリカを選ぶのか【答え:簡単に儲かるから】で説明しています。