こんな要望に応えます。
本記事では、ESG投資をテーマにお話ししていきます。
・今話題のESG投資とは何か。
・ESG投資がなぜ注目されているのか。
・ESG投資は本当に必要なのか。
このあたりのお話をしていきます。
これを書いている僕は、現役の証券マンで、大学時代から投資を始めました。
証券業界の裏側や、自身の経験なんかも混ぜながら、お話ししていきます。
Twitter(@hununu_blog)でも、日々役に立つ投資情報を呟いています。
本記事の目次
■ESG投資とは何か?
●そもそもESGとは?
最近、ESG投資という言葉がめちゃくちゃ流行しています。
新聞やネット記事を読んでいても、毎日のように目にしますね。
「なんとなく環境に良さそうな感じかな」と思っている人は多いので、まずはESGという言葉の意味から説明していきます。
ESGというのは、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の頭文字を取った言葉です。
こらら3つの事項に配慮した経営を行なっている企業に投資をすることを、ESG投資と呼びます。
これだけだとイメージが難しいと思うので、ESGの具体例を紹介しておきます。
・まずは環境(Environment)。地球温暖化などの環境問題が色々なところで議論されていますね。
例えば、再生可能エネルギーを積極的に使うことで、CO2の排出を抑えること。あるいは、廃棄物をリサイクルして使用していることなど。
・続いて社会(Social)。男女平等や差別をなくすなど、働きやすさが重要視されています。
例えば、管理職に積極的女性を採用すること。また、ワークライフバランスを考えて、過度な労働をさせないことなどですね。
・最後はガバナンス(Governance)。コーポレートガバナンスという言葉もよく聞きますが、要は真面目に経営をしているかということです。
例を出すと、法令をしっかり守っていることや、社外取締役をおいて透明性を維持すること。
なんとなくイメージができたでしょうか。すごく簡単にいうと、「利益のためだからといって何をしてもいいわけではない。会社として、社会的な役割も理解しなさい」ということになります。
ちなみに、似た言葉で「SDGs」がありますが、同じような場面で使われる事が多いです。
●ESG投資が注目される理由
冒頭でもお話ししましたが、ESG投資はとても注目を集めています。
ESGは2006年頃から使われている言葉ですが、最近になって環境問題や男女格差などが、より意識されるようになったということでしょう。
ニュースを見ていても、「地球温暖化が深刻」「過労死する人が増えている」などと、ESG関連の報道が増えてきたように感じます。
なんとなく投資に悪いイメージを持っている日本人でも、ESG投資は社会貢献的な意味合いもあるので、受け入れられやすいのだと思います。
私が証券マンとして担当しているお客さんの中にも「ESG投資は単なる金儲けではなくて、社会の役に立っているから、心理的にも投資をしやすい」と言っている人がいましたね。
実際、ESGをテーマにした投資信託もたくさん設定されています。『未来の世界(ESG)』という投資信託が、多くの資金を集めたということで話題にもなっていました。
■ESG投資を行うべき理由【デメリットはない】
●ESG投資をしないことは大きなリスク
結論から言えば、ESG投資はするべき。
では、ESG投資をするべきなのか、というところをお話ししていきます。
というよりも、ESG投資をしないと大きなリスクを抱えることになります。
上で書いてきたように、環境や社会的な問題に非常に敏感な人が多いのが現状。
だからこそ、大口の投資家はESGに取り組まない企業に投資をできないんです。なぜなら、世間体を気にするから。
今の時代、大口の投資家ともなれば、どういう企業に投資をしているか隠し通すのは難しいです。
もし、ESGに配慮せずに汚染物質を垂れ流すような企業に投資をしている事がバレたら、投資家もバッシングを食らいます。
こういうリスクがあるので、投資家としてもESGを無視した企業には投資をしたくないんですね。
大口の投資家からの人気がなくなるということは、その企業の株には資金が集まりにくくなるということ。
つまり、株価が上がりにくくなります。
株価が上がる見込みのない企業に投資をしていても仕方ないので、一般の投資家も資金を引き上げ始めます。
どんどん株価が下がる運命です。
だからこそ、ESG投資をしないことはリスクなんです。
株が下がって大損する可能性もありますからね。
ということで、ESG投資は必須。
●ESG投資は半永久的に拡大していく
ESG投資をするべき理由として、もう1つ挙げておきます。
それは、ESG投資の不可逆性です。
不可逆性というのは、元に戻らない性質のこと。
1度ESGの考え方が普及したら元には戻らないということです。
5年後10年後に「環境に配慮する必要なんてないですよ」「男女の平等なんて気にしなくていいですよ」という世界になることは考えられないですよね。
なので、ESGという考え方は、さらに広まることはあっても、その逆はあり得ません。
ということは、ESG投資にも資金が集まり続けると考えるのが自然。資金が集まり続けるということは、株価が上がり続けるということ。
それならESG投資をしていれば勝手に利益が出るじゃん、てことです。
■ESG投資に関する注意点
●偽ESGにダマされるな!
ESG投資をオススメしていますが、注意点もあります。
それが、偽ESG。僕が作った言葉です。
ESGを掲げている企業の中には、ESGの取り組みをアピールしているだけの企業もあります。
普通にCO2をたくさん出しているにもかかわらず、地域の事前活動にだけ参加して、「うちの会社はESGに取り組んでいます!」とアピールするみたいな感じ。
企業のHPに「ESG」という文字が入っていても、本当の意味でESGに取り組んでいるのか微妙なところも多いです。
一時的に人気を集めても、投資家に見抜かれて徐々に株価は下落するのがオチなので、偽ESG企業には気をつけてください。
●ESG投資をすれば儲かるというものでもない
もう1つ注意すべきは、ESG投資が無条件に儲かるという勘違い。
確か、ESG投資は必須ですし、資金も集まりやすいのは事実です。
ですが、あくまで投資は投資。ESGに積極的に取り組んでいたとしても、業績の悪い企業は投資家から嫌われてしまいます。
なので、ESGに取り組んでいる企業を選ぶのは最低限の話。
その中から、しっかりと業績を残している企業を抽出してく必要があります。
「とりあえずESG投資をすればOK!」ではないので注意です。
■ESG関連の投資信託がオススメ
最後に、ESG投資をするためのオススメな方法について。
僕は、ESG関連の投資信託が一番のオススメです。
理由は、自分で分析する必要がないから。
自分でESG銘柄を見つけようとすると、偽ESG(前述)に引っかかってしまうかもしれません。
投資信託ならば、投資のプロが詳細に分析して「この企業はESGにちゃんと取り組んでいる」と判断してくれます。
投資信託だったら、自分で売買のタイミングを考える必要もないですし、初心者でもなんの問題もありません。
ESG関連の投資信託はたくさん出ているので、いくつか見てみて、自分が共感できそうなものを選べばいいと思います。
SBI証券の中で探すと、投資信託の種類もたくさんあって、自分が投資をしたいものが見つかるはずです。
おそらく最も使いやすい証券会社なので、口座開設がまだの人はこの機会に作りましょう。
では今回は以上です。ありがとうございました。