こういった疑問を解消します。
本記事の内容
・貯蓄だけではなく「投資」が必要な理由
・なぜ日本人は貯蓄、アメリカ人は投資?
・海外への長期投資をしましょう
執筆している僕は、現役の証券マン。自身の投資歴は5年ほど。
業界の最前線で働いているので、最新情報やウラ情報も提供します。
本記事の目次
■日本人とアメリカ人の貯蓄・投資の割合
「日本人は貯蓄好き」「日本人は投資嫌い」というのは、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
実際、日本人は投資に対して悪いイメージを持っている人が多いのが現状。
友人や家族で投資をしている人はかなり少ないのではないでしょうか。
アメリカ人と比較すると以下の通り。
<日本人>
「貯蓄」の割合 → 資産の「54.3%」
「投資」の割合 → 資産の「15.7%」
<アメリカ人>
「貯蓄」の割合 → 資産の「13.3%」
「投資」の割合 → 資産の「55.2%」
(参考:日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧調査」)
日本とアメリカは、貯蓄と投資の割合がほぼ真逆ですね。
アメリカは資産の半分以上を投資しています。
日本人が貯金をする感覚で、アメリカ人は投資をしているんですね。
●貧乏な日本人、裕福なアメリカ人
投資好きなアメリカ人は、貯蓄好きな日本人よりも、圧倒的に儲かっています。
<日本>
20年間(1998年〜2018年)で資産は「1.4倍」
<アメリカ>
20年間(1998年〜2018年)で資産は「2.7倍」
日本人の資産はほぼ増えていないですが、アメリカ人は資産を3倍弱に。
悲しいですが、現実です。
これほどの差が開く要因はいくつかありますが、「貯蓄と投資の割合」が大きく影響しています。
●「投資」→「株価上昇」→「さらに投資」の好循環
アメリカでは、
↓
「株価が上がる」
↓
「さらに投資をする人が増える」
という好循環が生まれています。
投資をする人が増えると、株式市場は活性化して株価が上がりやすくなります。
すると「投資したら儲かるんだ!」と考える人が増えて、さらに投資をする人が増えていくという流れ。
結果的に、投資の利益が出て資産が増えるんですね。
逆に日本では、
↓
「株価が上がらない」
↓
「投資に対するマイナスイメージが形成」
という悪循環。
投資の利益がないので資産が増えないんですね。
■貯蓄だけではなく「投資」が必要な理由
日本人とアメリカ人の資産を比べると、「投資の必要性」がわかりますよね。
低金利で銀行に預けてもお金は増えないので、貯蓄だけでなく投資も大切。
投資をするべき理由としては、
②年金を信頼できない
③現金保有にもリスクあり
④投資家の資産は増え続けている
⑤早期リタイアが可能になる
が挙げられます。
投資はリスクが高いと思っている人も多いですが、今の時代は「投資をしないリスク」もかなり大きいです。
特に日本は、長寿化で老後資金がたくさん必要になりますし、年金も不安定。
本来であれば、日本人こそ投資をするべきです。
投資の必要性については、以下の記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
>>>【今すぐやるべき】投資が必要である5つの理由【お金の心配を0にする】
■なぜ日本人は貯蓄、アメリカ人は投資?
正確に言うと、アメリカ人が特別投資を好きというわけではなく、日本人が極端に投資を嫌っています。
なぜ日本人が「貯蓄好き&投資嫌い」なのでしょうか。
●日本で「貯蓄から投資へ」が進まない理由
「貯蓄から投資へ」という言葉を聞いたことがありますか?
2003年の小泉政権時代から掲げられている金融庁のスローガン。
投資を促進するために、NISAやiDeCoなどの制度が作られましたが、日本人にはなかなか投資が浸透していないのが現実。
国をあげて「投資をしましょう!」と言っているのに、日本人の投資嫌いは治っていません。
理由としてよく言われるのは、
②経済停滞
③投資教育をしてない
それぞれ見ていきましょう。
①デフレ
日本はバブル以降の約30年間、デフレ(物価下落)が続いている珍しい国家です。
厳密に言えば日本も物価は上がっているんですが、世界と比べると全然上がっていないので、相対的に「デフレ国家」だと言われます。
現金の価値が上がる(デフレ)なら、投資せずに現金で保有していた方が儲かります。
日本は世界と比べて経済が成長しておらず、物価も上がっていないので投資をする人が少ないのです。
②経済停滞
デフレとも関連しますが、ここ30年間の日本は経済成長が乏しいです。
賃金は上がらないですし、少子高齢化で生産性は下がっていく状態。
日本と世界のGDPを比べてみると、
・日本 → +22%の成長
・ドイツ → +41%の成長
・アメリカ → +101%の成長
・韓国 → +259%の成長
・中国 → +1131%の成長
(参考:「世界経済のネタ帳」世界経済グラフ生成ツール(単一国)(https://ecodb.net/tool/stat_country.html))
世界の主要国を比べてみても、日本が成長していないのは明らかですね。
↓
「消費が増えない」
↓
「企業が儲からない」
↓
「株価が上がらない」
という悪循環が生まれています。
当然、株価が上がらなければ投資嫌いになりますよね。
③投資教育をしていない
日本は学校で投資のことを教えてくれません。
最近ようやく投資の授業が始まるようになったみたいですが、ほとんどの日本人は投資に触れる機会が極端に少ないです。
一方でアメリカの学校では投資の授業が普通に行われており、アメリカ人は投資について理解した上で大人になります。
人間は知らないものを怖がる性質がありますので、日本人に投資を促進するには、もっと「投資教育」が必要になりそうです。
●アメリカは政府が投資家の味方をする
アメリカは国民のほとんどが投資をしていますので、政府は投資家が儲かるような政策をとらなければいけません。
なぜなら、投資家に不利な政策をすると選挙に負けるから。
こんな理由で政府が投資家の味方をすることも、アメリカ人が積極的に投資をする理由になっています。
■海外への長期投資をしましょう
今の日本は「投資はした方がいいけど株価が上がらない」という状態。
ですので解決策としては、
です。
アメリカなどの外国は経済も成長して株価も上がっているので、日本企業にこだわらず外国に投資をしていきましょう。
「外国に投資をするのはリスクが高そう」と考えている人もいるかもですが、実際は日本株に投資をする方が圧倒的にハイリスクです。
日本株と外国株は以下の記事で詳しく比較しているのでご覧ください。
>>>【超重要】日本株よりアメリカ株投資をおすすめする理由(準備中)
最後に、投資において重要なことをもう1つお伝えしておきます。
短期的に利益を狙うのではなく、数年単位で考えることで安定的な資産形成が可能になります。
長期投資の重要性については以下の記事でまとめているので、ぜひご覧ください。
>>>【誰でもできる】長期投資のメリット5つ【初心者におすすめな理由】