こんな疑問を解消します。
本記事の内容
・アメリカの利上げが株価に与える影響
・金利の動向を踏まえた2022の投資戦略
これを書いている僕は、現役の証券マンで、大学時代から投資を始めました。
証券業界の裏側や、自身の経験なんかも混ぜながら、お話ししていきます。
Twitter(@hununu_blog)でも、日々役に立つ投資情報を呟いています。
本記事の目次
■アメリカの利上げが株価に与える影響
●金利と株価の関係をまるっと説明
まずは、金利と株価の関係について。
基本的なことですが、ここを理解しておくと、経済ニュースがすぐに理解できるようになりますよ。
・金利上昇 → 株価下落
・金利低下 → 株価上昇
★金利と株価は逆に動くと覚えましょう!
以上のようになる理由を考えます。
金利が上がるとどうなるか。借金をする時の利息が増えるので、お金を借りにくくなります。
企業はお金を借りて事業投資をして規模を拡大させるので、借金ができないと成長しません。
企業が成長しないと、当然株価も上がらないわけです。
まとめると、
「金利低下」→「借金しやすい」→「企業が成長する」→「株価上昇」
となります。
●2022年にアメリカは3回の利上げを発表
では、2022年は金利がどうなるかと言えば、上昇します。
アメリカのFRB(日銀みたいなところ)は、2022年のうちに3回の利上げを行うと発表しています。
利上げをする理由は、物価が高すぎるから。いわゆるインフレです。
コロナで工場が閉鎖したりしてモノが不足しており、物価がめちゃくちゃ高くなっています。物価を安定させるために、アメリカは利上げを行います。
金利を上げると、アメリカの株価は一時的に下落します。
アメリカ株は世界的にも大きく影響するので、世界中で株価が下落する可能性がありますね。
●アメリカの利上げで特に株価に大きな影響がある業界
利上げによって大きな影響がある業界は2つに大別されます。
まずは利上げがプラスに働く業界として、金融業界。
銀行をイメージしてもらってOK。
銀行はお金を貸して利息をもらって儲けるビジネスです。金利が上がると、お金を貸した時にもらえる利息が増えますよね。
そのため、金利が上がると金融業界の株は上がりやすくなります。
次は利上げによってマイナスな影響がある業界。
利上げで悪影響があるのは、新興企業のような成長段階にある企業です。
グロース株と呼ばれたりもします。
成長段階にある企業は、たくさん借金をして先行投資をして、規模を拡大させていくのがセオリー。ですから、借金が多いんですね。
金利が上がると借金がしにくくなってしまいますから、成長段階の企業は苦しい状況になります。
成長株の例としては、日本でウーバーイーツを展開しているウーバーという企業や、民泊のシェアリングサービスを展開するエアビーアンドビーなんかが当てはまります。
こういった企業は借金をして事業を拡大させているので、金利が上がると株価が特に下がりやすくなってしまいます。
■利上げがあっても株の買い時である理由【2022年2月現在】
●利上げは経済が成長している証拠
では、利上げが行われる2022年は株価が下落し続けるのか。
違います。
むしろ、下落している今が買い時。
そもそも、金利を上げるのは経済の過熱を防ぐことが目的。
経済が回復・成長していない限り、利上げは行われません。
つまり、利上げが行われるということは、経済が良い方向に向かっていることの証拠になります。
利上げが株価を下落させたとしても、あくまで一時的。
むしろ、経済がよくならず利上げがなかなか行われない方が問題です。
しかも、今はコロナで経済がダメージを受けている状態。
今後、人出が増えて外食や旅行などでお金を使うようになれば、より経済の成長は期待できます。
ですから、利上げするというニュースが出て、投資家の不安で株価が下がっている今こそ、絶好のチャンスです。
●過去の利上げ局面では株価は上昇している
前半で説明した通り、教科書的には「利上げ→株価下落」の関係です。
ですが、実際の株価は違う動きをすることもあります。
金利の上昇と株高が同時に起きるということです。
例えば、1999〜2000年にかけても利上げが行われました。
ITバブル崩壊のタイミングの話です。
青い線はアメリカの政策金利、オレンジがS&P500の動き。
グレーの部分が利上げしている期間です。
金利(青)と株価(オレンジ)は両方とも上昇しています。
本来なら逆の動きをするはずですが、こういうこともあり得ます。
ということで、利上げとともに株が上がることもあります。
今後の経済成長を考えれば、早い段階で投資を始めるのが吉。
●アメリカの利上げで円安になる可能性が高い
2022年が投資に最適な理由として、為替も1つの要因。
アメリカが利上げを発表していませんが、日本は利上げの話なんか一切出ていません。日本は経済成長が見込めず、物価も全然上がらないからです。
アメリカだけが利上げをすれば、金利差が広がる。
すると、円よりもドルを保有した方が得だと考える人が増えます。
つまり、円の価値が下がってドルの価値が上がる。
円安・ドル高になりそうですね。
これから円安になるということは、今のうちにアメリカに投資をしてドル資産を保有しておくと、自動的に資産が増えます。
海外投資をするなら今ですね。
為替と株価の関係を基礎から学びたい人は【投資のキホン】円高・円安が株価に与える影響を解説【シンプルです】をどうぞ。
以上の理由から、2022年は投資をする絶好のチャンス。
株価が上がらないうちに始めましょう。
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